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TRG(Tactical Rubber Guns)について

成30年度富士研究調査会同の場で、MTW(MIRAI TACTICAL WORKS)とTRG(Tactical Rubber Guns)がコラボし、みらい装備工房はTRGのスリングを製作することをお伝えしました。ニュース映像や雑誌の写真をご覧になり、既にTRGをご存知の方も多いかと思いますが、今回改めてTRGの役割や特徴取り上げ、TRGとはどのような物かをご紹介していきます。

実戦を意識した訓練のしやすい環境作りための訓練教材

トレーニング目的の訓練だけでなく、戦術を意識した訓練のために生まれたのがTRGです。実物の重さがあるただのゴムではなく、訓練教材としての耐久性を持たせながら、出来る限り実物に似せることで、実戦を意識した訓練をしやすい環境を提供する教材になっています。

次の写真は、64式小銃のTRGですが、照門、照星が可動する様になっていたり、上部被筒や床尾の質感が再現されていたりするなどリアルに出来ています。

 

訓練に集中するために安全性にも配慮

過酷な状況で訓練を行う時、それが厳しい内容であるほど訓練の現場では高い安全管理意識が求められています。実際に使用している部隊からのフィードバックを得ることで、使用者を傷つけないよう、各部に丸みを与える設計や柔らかな材質を採用しているとのことです。

照門、照星や切り替えレバーがディフォルメ化されているのが分かります。

2017年にはイスラエルで開催された『ISDEF2017』で、現地の格闘研究集団『Shadow Method』がTRGを使った格闘デモンストレーションを行い、「実銃の重さと柔らかな質感が格闘訓練に最適である」と高評価を得ています。

 

手りゅう弾や弾倉などの多彩な製品群

TRGは小銃ばかりではなく、手りゅう弾の模擬もあります。投てき訓練を行う際に使用するための物で、重量が実物と同じである他に、頭の輪っかにスズランテープを取り付けることが出来、投てき後に模擬を見つけやすくしています。軟質な素材を使用したMOUT用や握ったときの質感を現物に近づけた野外での投てき用などがあります。

写真左がMOUT用、右が野外用です。

 

演習以外にも使用されるTRG

官公庁で導入されているTRGですが、官公庁で勤務する方が次の様なメリットがあり、個人で購入されることがあるとのことです。

・安全なラバー材質なので格闘やガンハンドリング訓練、体力錬成に最適
・第三者が見た際に「実銃では無い」ことが容易に判別できる外観デザイン
・法律の解釈上『銃器・武器』ではないため、課業外や駐屯地外でも利用しやすい

 

これまでTRGに無かったスリングをコラボモデルとして制作

より訓練に専念することができる環境づくりを目指してきたTRGですが、これまでスリングは現場の工夫により半長靴紐やテープスリングが使用されていました。そこで今回、TRGとのコラボモデルで、コストを抑えつつ、より実に近い仕様のスリングを制作することになりました。スリングは2点と3点の二種類のサンプルを作成しており、最終的な仕様が決まり次第、付属モデルなどがリリースされる予定です。

TRGとのコラボモデルのタグです。