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ファニーバッグが今の形になるまでの変遷

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第三段階のファニーバッグは、写真左側のバックルでベルトの長さを調節できます。

足の上げ下げの妨げにならない逆三角形のバッグ形状であり、腰周りで前後に回しやすいベルトを持つファニーバッグは、細部の仕様変更が行われながら現在の仕様になりました。

始めは、ごく一般的なファニーバッグとして出来上がったサンプルでしたが、MIRAI TACTICAL WORKSのデザインコンセプトの一つである、「片手で操作」を追求してベルト調節やコンパートメントの開閉部などが変更されてきました。
今回は、過去のファニーバッグからの変化を見ることで、現在のファニーバッグが持つ特徴的な機能を見ていきます。

 

コンパートメント開閉部分の操作性を追求した止水ファスナー

第一段階のファニーバッグ右正面です。ファスナーの脇からベルトが接続されているのは、ベルトの引張によってファスナーが型崩れするのを防ぐことが出来ると考えたためでした。

第一段階のファニーバッグは、ファスナーに通常のコイル式を使用していました。コイル式は、スライダーの滑りが良く、ファスナー単体で見たときにコンパートメントの開閉がしやすい特徴があるためでした。しかし、ファスナーとしては非常に滑りが良いコイル式でも、メインコンパートメントのファスナー部分をかまぼこ型に形状を維持するだけの硬さがなかったため、スライダーを動かすと型崩れした生地によってスライダーの動きが妨げられる不利点がありました。

写真上のファスナーに沿ってチューブが入っています。ファニーバッグの上が潰れて、ファスナーの傘がめくれています。

第二段階のファニーバッグでは、コイル式ファスナーが開閉部分をかまぼこ型形状に維持できない欠点を補うために、メインコンパートメント開閉部分のファスナーの上に沿ってチューブを通す仕様に変えています。この変更によって、滑らかなかまぼこ型の曲線をスライダーが軽快に動き、片手で開閉してもバッグが腰で回ることが無くなりました。一方で、新たな問題が生まれました。新たに加えたチューブは上からの力に弱く、バッグが上から力を受けると、ファスナー上の傘がめくれ上がり、ファスナーが大きく露出するようになったのです。

ファスナーが通常のコイル式から止水ファスナーに変更になった製品版です。

第二段階での反省点を受けて、第三段階のファニーバッグで現在の止水ファスナーが使用することになります。止水ファスナーは程よい硬さがあり、開閉部分の形状をかまぼこ型に保つことが出来き、さらにチューブを使用しないためファスナーが大きく露出する欠点も無くなりました。

 

丸みを増すことで開閉のしやすくした正面サブコンパートメント

第一段階及び第二段階のファニーバッグともに、正面のサブコンパートメント開閉部分は角張った形状のため、ファスナーのスライダーを動かす際、力の向きを上下・左右と2段階に変える必要がありました。少しでも開閉に係る時間を短縮するために、角張っていた開閉部分に丸みを付けることで、力の向きを2段階に変えなくて良い変更も加わっています。

 

片手で調節しやすいベルト構造

第三段階のファニーバッグは、写真左側のバックルでベルトの長さを調節できます。

一番初めのファニーバッグのベルト調節は、トリグライドで行う構造になっていました。トリグライドを使用すると、両手でウェビングをスライドさせることでベルトの長さを調節するため、一度場所を決めてしまうと着用後の調節が不便です。そのため、バックルでベルトの長さを調節できるように変更し、端末処理をするためのエラスティックバンドを2個付けました。

しかし、ウェビング同士の摩擦が強く、ベルトの調節時にバッグが回ったため、エラスティックバンドを一つにすることで、バックル部分の摩擦を減らす現在の形状になりました。端末処理が気にならない場合、エラスティックバンドを外してしまうとベルト調節時の摩擦はさらに減らすことが出来、調節のしやすさが増す使い方も出来ます。

なお、ベルト調節をするバックルとは反対側のバックルに取り付けられたエラスティックバンドは、ベルトの長さを一定に決めてしまうことが出来るように取り付けられたものです。

 

初めから現在まで変わらない両側バックル仕様

第一段階のファニーバッグから、変更のない仕様もあります。ベルト着脱のバックルが両側に取り付けられている点です。両側にバックルを取り付けることで、ベルト調節をする側のバックルを左右変更することが出来るため、両方どちらの手でベルト調節を行うかを選択できるようにしています。また、ファニーバッグを腰や肩から着脱する際、左右どちらの側からでもバックルを外すことできる仕様になっています。

 

片手操作をコンセプトに、シンプルかつ堅牢、使用者の多様性に応えられる仕様を求めてきたファニーバッグですが、非日常、日常とより良い使用環境を提供できるよう、これからも新たな仕様を研究して参ります。

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